財務分析SUBARU編。見える化が大事だと学びました
財務分析
中小企業診断士の勉強をしていて、貸借対照表とか損益計算書とか出てきて、定量的に企業を評価できるようになったので、早速実践してみたいと思います。
財務分析では、収益性、効率性、安全性、生産性などを見ることができます。
まだまだ簡単な指標の考察しかできませんが、まずは慣れていきたいと思います。
そこで、最近の推し企業であるSUBARUの財務分析を簡単にしてみます。
以前の記事
財務指標
ここで取り上げる指標は、私が使っているテキストに記載されていた指標のみを用います。指標というのはあくまで、物事の一面を定量的に評価するものなので、使い方を誤ってしまうと意味がありません。ここで用いるものはどれも基本的なものだと思うので、しっかりと理解していきたいと思います。
収益性
企業の収益性、どれだけ儲けているかを見る指標です。
自己資本利益率、売上高総利益率(粗利益率)、売上高営業利益率です。
読んで字の如くだと思います。
SUBARUは推しメンだったのですが、収益性の観点から見るとどんどん下がっています。単純な売上高はさほど変わってはいません。しかし、利益率が下がっているというのはどういうことなんでしょうか?
多くの原因が考えられますが、まずは原価の増大が考えられると思います。原価の増大といえば、原材料や部品の値段の高騰。海外からの輸入や海外現地調達の材料などが高騰していることが考えられます。
次に、販売費及び一般管理費、つまり人件費などの増大。しかし、売上高営業利益率の傾き(年成長率)を見ると、売上高総利益率の傾き(年成長率)とほぼ同じ、もしくはそれよりも小さいことから、これは考えにくそうです。
他だと、営業外の利益、つまり投資活動や財務活動による利益率の工場により、営業利益率が下がったこと。しかしこれも、ここのグラフには掲載していませんが、経常利益率は営業利益率とほぼ一致しているため、これも考えにくいです。
やはり、部品や材料の値段が上がっているのでしょうか?
効率性(回転率)
企業が持つ資産をどれくらい有効に活用できているかをみる指標です。
棚卸資産回転率、有形固定資産回転率、売上債権回転率です。
棚卸資産というのは、製品や原材料など在庫のことです。
有形固定資産というのは、建物や設備。
売上債権というのは受取手形や売掛金など、またお金を受け取っていない売上のことです。
そしてそれぞれが売上高に対してどれだけ使われているかを示したものです。
どの数値も高い方が効率よく使えていることになりますが、これに関してほぼ変化はありません。これは、同業他社と比べる方が厳密に議論できると思います。が、それはまたいつか。
安全性
企業がつぶれないかの安全性を見る指標です。
流動比率というのは、流動資産が流動負債(比較的短期に返済する必要がある負債)の何%かを示したものです。
当座比率は短期安全性を流動比率よりも厳格に見るものです。当座資産という、現金及び預金+売掛金+受け取り+有価証券、つまり、すぐにお金に変えられる資産が、流動負債の何倍かを示しているものです。つまり、借金を返せるお金(またはすぐにお金に変えられるもの)がどれくらいあるかという指標。これは100%を超えているのが良いとされています。
自己資本比率は、資産の中に自己資本がどれだけの割合あるかというもの。
回転率のときと同じくこちらも年によって変化はほとんどありません。同業他社と比べる必要がありそうです。
ただ、総じて言えるのは、利益率が悪くなっても、すぐに安全性や効率性に営業が出ているわけではないということです。利益率は低くなっても、赤字というわけではないので、現状、資産にまで手を出してはいないと推測できます。逆に言えば、このまま利益率が下がっていくと、いずれは赤字になり安全性や効率性に影響を及ぼしていくと推測することもできます。
SUBARU大先生の今年の決算が楽しみでございます。コロナの影響や日米関係の悪化の影響がどれほど出ているのか、自動車業界はほぼ全滅だと思いますが、楽しみです。
まとめ
グラフにすると、考察しやすくなりました。もっといろいろな企業を見ていけると面白いですね。