名古屋大学工学部入試 ~詳しい日程から科目、当日の雰囲気まで~
ここでは、一般入試について主に解説する。推薦入試はまた後日にでも。。。
ここにある詳細はすべて募集要項を参考にしている。もっと細かく知りたい人は、以下のページへどうぞ。
http://www.nagoya-u.ac.jp/admission/upload_images/R2_application_guide_2.pdf
2019年度二次試験の日程
前期日程・後期日程の違い
前提として、国公立大学入試は、前期中期後期と三回あり、それぞれで一大学ずつしか受験することはできない。時期が違えば、同じ大学に受験することも可能である(すべての大学でそうとは限らないため、確認が必要)つまり、前期で名古屋大学、中期で名古屋市立大学、後期で横浜国立大学といったイメージだ。中期、後期では前期に比べ、募集人数が少ないため、難易度は必然的に高くなるのが一般的。
名古屋大学の後期日程は医学部5名のみ(2019年度入試)のみのため、大方の人は前期日程のみでの受験となる。前期日程では、全学部対象で、2日間にかけて行われる。医学部の場合、前期と後期の併願は可能である。
※後期日程の出願要件として、
①中学もしくは高校が愛知県内であること
②保護者の現住所が出願時に愛知県内であること
のいずれかを満たしている必要がある。狭き門とはいえ、意外と穴場かもしれない。
前期日程
本年度は、2020年(令和2年)2月25日(火)、2020年(令和2年)2月26日(水)で行われる。
医学部のみ、2020年(令和2年)2月27日(木)に面接がある。
後期日程
再掲になるが、後期日程は医学部のみ
2020年(令和2年)3月12日(木)面接
以下は、この記事を書いていて初めて知った面接の過去の詳細だ。
いやあ、難しそう…(他人事)
場所
いずれも各学科の研究室があるキャンパスで行われる。つまり、入学後も一般教養科目(主に1、2年時)以外は、同じキャンパスにお世話になる。
医学部以外の全学部:東山キャンパス(名城線名古屋大学駅)
医学部保健学科:大幸キャンパス(名城線ナゴヤドーム前矢田駅)
医学部医学科:鶴舞キャンパス(鶴舞線・JR中央本線s 鶴舞駅)
科目・配点
センター試験600点満点 + 二次試験1300点満点
計1900点満点である。
以下では、私の所属する工学部についての情報を掲載する。
その他の学部は募集要項へ。
http://www.nagoya-u.ac.jp/admission/upload_images/R2_application_guide_2.pdf
センター試験(600点)
二次試験にある科目は、圧縮される。
まずは圧縮されない科目一覧。
- 国語:200点
- 地歴公民:100点
次に圧縮される科目一覧。
- 数学:100点(50%に圧縮)
- 理科:100点(50%に圧縮)
- 外国語:100点(40%に圧縮)
割合としては、以下参照。こう見ると、国語大事じゃね?って思うけど、二次試験の結果も合わせると、全く印象が変わる。後述。
二次試験・数学(500点)
数学は大問が4つ。分野は様々で、一見、関数の問題かと思いきや整数の問題とか、微積分と確率の融合とか、難易度は「難関国公立入試レベル」と言っていいだろう。ただ基本的には、大問ごとに小問がいくつか設けられているため、京大や東大の問題のように、え、何からすればいいの?みたいなことは起こりにくい。比較的、手はつけやすい。(完答しやすいとはいってない。)
ちなみに筆者は、完答1つ。2問は、小問1つ目で死亡(ほぼゼロ)。残り一つは半分くらい解答。もうちょいいけると思ってたんだけどなあ。
二次試験・物理(250点)
例年は、これまたいろんな問題の融合。年によって、難易度(自分の得意分野、不得意分野との相性)は大きく変わるのでは、と思う。
物理は自信あったんだけど、手応えとしては、80%くらい。
二次試験・化学(250点)
物理と同様。基礎がしっかりしていれば、基本的に問題はないと思う。
二次試験・英語(300点)
これも難易度としては一般的。時間がなくなるようなこともないと思うし、(もちろん得意、不得意はあると思うが)工学部のみなさんはあまり得意ではないので、ある意味一番、差がつけられる科目かもしれない。
全体の割合
先程のセンター比率の図を二次試験も合わせて全体で見てみよう。
先ほどとは全く印象が変わる変わるだろう。数学デカッ!センターちっちゃ!
つまり、センターでミスってもそんなに気にしなくていいし、二次試験がやはりメインである。数学1問完答するだけでも、125点 > センター試験の数学(100点)。国公立大はどこもこのような感じですね。
ボーダー、倍率
二段階選抜
難関大学にはありがちな二段階選抜。センター試験の結果によっては、願書を出したにも関わらず、落ちてしまうことも。二次逆転!どころか二次にすらいけないこともある制度だ。
安心してください。名古屋大学の前期日程に二段階選抜はありません。後期の医学部にはあるみたいです。
高得点者選抜
名古屋大学工学部・農学部には高得点者選抜なる制度がある。工学部の場合、センター試験もしくは二次試験のどちらかだけの点数がとても高い場合、センター&二次、両方の合計点数は関係なく、合格になるという制度だ。募集要項には、
「募集人員の上位10%を限度として、定められた基準を上回る者」
と書かれている。つまり、160人の定員の学科では、16人を限度に、ある点数以上を取った人は無条件で合格だということ。
この制度は私も受験するときに初めて知ったのだが、センター試験の良い目標になる。センター試験のための勉強(時間配分とかセンターらしい引っ掛けとか)はあまり楽しくなかったため、二次試験に重きを置きたい人には、ワンチャンを狙える良い制度だ。
ただ、付け加えたいのは、それだけ高い点数を取れる人は普通にうかる。この制度は救済措置くらいの気持ちがちょうどいい。実際に、これで合格したという人を聞いたことがない。(公表されないだけかもしれないが)
合格最低点
名古屋大学のHPに詳しく記されていますね。
機械航空の場合、だいたい毎年、1200点前後。
当日の雰囲気
当日の雰囲気は、やはりピリピリした教室。でも、名古屋大学は東海圏の学生が圧倒的に多いため、同じ学校の人も割と多く、くっちゃべってる人たちもいる。正直、うるさい。おれらはホームだぜ感出してくる。でも、それに気を遣ってちゃだめだ。そういうのに限って、大したことない。本当に余裕なやつは将棋の本を読んでるし(実体験。笑)、たいていの頭いいやつは、そんな無駄なことはしない。当落線上のそいつに気を遣った時点で、そいつにひきずりおろされる。そいつも必死だ。同じ目線に立つのではなく、あくまで上から見て、勝者の余裕メンタルを持とう。
あと、記憶に残っているのは、昼ごはんを挟むと、教室がめちゃ臭くなる。気分転換がてら、寒いけど外で食べると面白い。風邪だけはひかないように。
結果発表
ネットで発表だ。ページをスライドさせていくのは今でも緊張するのを覚えている。
会場で見ると、大学生達に胴上げしてもらえる。
ネットで結果をみて、受かっていたら会場に行くのが一番、頭がいいだろう。
詳しい点数などは入学後に郵便で送られてくる。学校ではその点数でマウントの取り合いになる。推薦組の勝者の余裕みたいな顔が今でも忘れられない。