ある大学院生の就活記録【名古屋大学】【2021年卒】
はじめに
この記事は私の1年間の就活記録を記しています。工学部の大学院生が自動車部品最大手に内定をもらうまでの記録です。
時系列でまとめており、自分なりにターニングポイントだったなあと思うところに関しては、別記事でまとめています。
就活情報の目次として使っていただけると幸いです。
私は就活に満足しており、その満足できる結果になった理由はなんだろうなあと考えた時に、良質な情報を得られたからだと思います。
そのことを少し気に留めながら読んでいただけると嬉しいです。
2019年4月:大学院入学。読書の習慣作り
2019年4月に大学院入学
学部の時と同様、名古屋大学の工学研究科航空宇宙工学専攻に入学。良くも悪くも変わり映えのしない環境で、学部の時と何も変わらずでした。大学院の授業はもっと発言したり発表したりするものかと思っていましたが、スマホでゲームやってる人もいれば、寝ている人もいる。ビビりながらもちょっと期待していたので、正直拍子抜けでした。
環境の変化により読書の習慣作り
家の近くに本屋ができたこと、日中は学校に行く習慣ができたこと、この2つにより必然的に本を読む時間が増えました。
今までは、実用書(ビジネス書)なんて関係のない話で興味すらわかなかったのですが、読んでみるとみるみるハマりました。
また、知人の日経新聞のアカウントをお借りして(許されていることなのかわからない。。。)、日経新聞も通学の電車内で読む習慣ができました。
新聞も毛嫌いしていましたが、読んでみると意外と面白いことが書いてあります。初めは興味を持ったところだけでいいから読んでいると、知識の幅が広がってどんどんおもしろくなってくると思います。
2019年4~6月:各就活サイト登録&自動車業界への興味
各就活サイトの登録
とりあえず「リクナビ」「マイナビ」に登録して気になる企業をチェックしておけば、ほとんどの企業のインターンシップの情報は入ってきます。
あと、志望度の本当に高い企業は企業のHPの採用サイトも覗いてみて、動きが無いかだけは頻繁にチェックするようにするといいと思います。
また、就活というのはバイトです。如何に稼ぎながら就活をするか、です。法律か何かで就活をする学生から企業はお金を取ってはいけないことになっています。ありがたく利用させていただきましょう。
就活サイトは稼げますよ~。アルバイトなんて就活中必要なし!こちらでは、私が行った就活バイトのすべてをご紹介します。
航空業界から自動車業界へのシフト
こちらは関係する業界の人だけ、下の記事で詳しく見ていただければと思います。
いくら転職時代とはいえ、新卒で入る業界はしっかりと考えた方がいいよ、っていうのがわたしの意見です。
わたしの場合、講義や研究で企業の方と会ったら積極的に話すように心がけました。あくまでその人自身の主観的な考えですが、学生とは違う大きな経験をしてきた人たちの意見というのはある意味、働くことの本質だと思います。
【就活生向け。会社に何を求めるか?】自動車業界はオワコンではないです。
重工系会社が居座る航空業界の実態とは。実際の社員の方々からわかるそれぞれの印象。
読書習慣の有効活用
読書の習慣は身についていましたが、読んだ本の内容が自分の中で落としきれていない、活かしきれてない、と感じていた節があったため、読書方法に関する本を探していました。
そんな時に出会った運命の本と言っても過言ではない本がこちらです。
詳しくは以下の記事で述べますが、この本と出会ったおかげで、本の読み方だけでなく、モノゴトの考え方まで洗練されるようになりました。こちらの本に出会えなかったら、まだ就活をしていたかもしれません。(執筆当時2020年5月末日)
この本を読んだ結果、ESの伝え方、面接での話し方もわかりました。
2019年7月自動車部品最大手インターン選考に落ちる
エントリーシートは通ったんですが、面接で落ちました。
同じ研究室では、エントリーシートすら通らなかった人もいました。正直、就活余裕だと思ってましたが、そんなことはなさそうだということに気が付きました。と同時に、まだ心のどこかで、どうにでもなるだろうと思っていました。今思えばその面接はボロボロだったんですが。。。
2019年7月~8月:自動車系ベンチャー企業のインターン
講師とのお話
ある講義で、元三菱重工に勤めておりMRJの開発にも参画した方が講義に来てくださいました。その方の講義はかなりマニアックな航空機のシステムの内容でしたが、大変興味深い内容でした。
これもなにかの縁だと思い、講義後に三菱重工について聞いてみると、、、入ることをおすすめされませんでした。(笑)
それよりもベンチャー企業やある自動車部品企業をおすすめされました。自動車部品企業について詳しくお話を伺うと、将来性や企業風土など大変高い評価でした。
どうやら三菱重工から他社に転職後、自動車部品企業にもある程度関わりのあったようで、とても信頼性の高い情報でした。自動車部品企業への関心がどんどん高まるのを感じていました。
ベンチャー企業へのインターンシップ応募まで
その方に進められたベンチャー企業のHPを見てみると、インターンシップを募集していいたので応募することにしました。
実際に新卒で入る可能性が低くても、将来的に転職する可能性はあるため、学生のうちにいろいろな会社の雰囲気を知れることはとても有意義だと思っておりました。
ベンチャーとスタートアップの使い分けはここでは許してくださいませ。
この経験は本当に大きかったと思います。多くの人に出会うこともできたし、多くの知らない考えを得ることもできました。一言でまとめるなら、働くことへの考えが180°変わった経験でした。
ベンチャー企業に行ってきた実体験。ベンチャーに興味ない人も絶対に一度は行くべき
就活でのグループ活動は超大事!グループワーク、グループディスカッションで無双しよう
2019年9~11月:研究室の実験やら学会やら
研究活動が多忙。外部実験の準備など
この時期は、外部実験があり就活どころではありませんでした。研究は大学院生の本分なのでしっかりとやるべきですが、仕事が決まらない状態というのもなかなかストレスな時期でした。。。
自動車部品最大手社員訪問
知り合いの方にDENSOの社員さんを紹介して頂き、直接話しました。
リクルーターや人事のような窓口となっている人ではない、ちょっと社内でやさぐれてる人とかの方がリアルです。
そういう人と話すことで、入るための準備だけでなく、本当にその企業が自分に合っているかも分かると思います。
自己分析の大切さ
この時期にこの本に出会えたことは本当に大きいことでした。知っている人も多いと思います。「メモの魔力」
メモと言うよりか、「考え方」についての本です。その考え方を実行するためには、メモという手段を使うと、いいですよ~といった内容です。自己分析にも企業研究にもたいへん役立つ本なので、ぜひおすすめです。
自己分析が進まない時、企業分析がわからない時は、「考え」よう。
2019年12月:自動車部品最大手インターン選考に落ちる(二度目)
はい、2度目の落選です。
夏からベンチャーのインターンや社員訪問などして、気持ちは高まっていたのですが、自分の中で、本当にその企業に行きたいのか、という気持ちが固まっていませんでした。
それよりかは、早く就活終わらせたいなあとか、通いやすいしなあとか、そういう気持ちが勝っていました。
「面接はマッチング」というのを改めて感じました。
2020年1月~2020年2月
インターンシップへの参加
この時期は本選考に向けて、インターンシップにいろいろ参加しました。
インターンシップって、HP見れば書いてあるような会社説明をたらたらとし、意味があるのかよくわからないグループワークをして、あまり好きではありませんでした。
でも、やっぱりこれも就活かなと思います。就活っていうのは、働くことへの準備です。
どこで働くかはもちろん、どう働いていくのか、とか、どんな人と働いていくのか、とか。
インターンシップではその会社に少しは興味を持っている人たちが来ます。ということは、実際に一緒に働くのもその人達です。良くも悪くもなんとなくその会社に入る人たちの雰囲気がわかってきます。
そこで私は、中小企業で働くことと大企業で働くことの違い、のある一面を見たかなと思います。詳しくは以下の記事にて。
OB訪問・社会人との会話
この時期は積極的に社会人と話しました。
学生と社会人との間には究極的なギャップがあります。
そりゃあそうです。働いたこともない学生が社会人と同じ思考をするのは無理です。
でもだからこそ、少しでも多くの社会人と会話することで、考えが社会人に近くなってくると思うんです。もちろん、やさぐれた社会人もいます。そういう人も含めて、会社は成り立っているんです。全員が全員、経営理念を理解して、ビジョンをもって、、、なんてありえません。
就活というのは、「会社」と「学生」とのマッチングというより、会社に属する「人」と「学生」とのマッチングと言うことができると思います。
これも私なりに、かなり就活の本質に近いところだと思います。
2020年3月:本選考開始
3月になり、多くの情報が解禁されました。私はとりあえず自動車業界を見ていたので、自動車業界の会社いくつかにエントリーしました。
そして、最初にやって来たのが、トヨタ自動車のリクルータ面談(事実上の一次選考)でした。この面接が私にとって1番のターニングポイントとなりました。
トヨタのリクルータ面談
トヨタは第一志望ではありませんでしたが、「面接練習」という名前で希望者のみ呼ばれていました。
経団連の選考は6月以降という決まりを守るため、あくまで練習という形で開催しているのですね。(実際はそんな大手ばかりです。)
形式は集団面接で同じ大学の学生ばかり。そこで私は超大ダメージをくらいました。
アピールはもちろん、受け答えもまともにできず、周りとの差を痛感しました。終わった瞬間に落ちたと思いました。
周りとの差はこんなにあるのか。。。 え、、就職できるのか、、、?
立ち止まってる暇はありませんでした。
面接の連続
幸い、トヨタは第一志望ではなかったので、翌日には切り替えられました。
(さすがに当日は凹みましたが、)というよりも、前を向くしかありません。今回は私の「準備不足」という明確な理由があったので、とにかくやるしかない!と思いました。じゃあ何をすべきだ?と思った時に、
練習よりも本番でしょ。
ということで、地元の企業(大小は問わず)で、会社説明会に行かずに選考に応募できるようなところに片っ端からエントリーしました。とにかく本番をこなすしかない。自分の課題は明らかに「面接」だと分かっていたので、できることはすべてやりました。
もちろん本番をこなすだけでなく、You Tubeで面接練習の動画を見たり、学校や市のハローワークがやっている面接練習会に参加したりしました。
フィードバックをもらうことというのは意外と、できないけれど大事なこと、だと思うのでフィードバックをもらう機会を積極的に作るといいと思います。
面接の練習はまず一人でやろう。自分を客観的に見るとボロが見えてくる。
2020年4月:自動車部品最大手内々定
「面接練習の鬼」になったおかげで、面接の選考段階で落ちたことはありませんでした。
自動車部品最大手からも無事に内々定をいただくことができました。
ハローワークの面接練習会参加時には、「限りなく面接の理想型だと思います」と言われるまでになりました。その時は本当に嬉しかったですね。
数をこなしたおかげで自信を持って最終面接にも向かえました。
そして何より、「これで落ちたらこの会社と私は合っていないんだな」そう思えるようにもなりました。これってかなり本質な気がしていて、「就活はマッチング」とよく言われます。
でも、自分が何者かというのを相手に分かってもらえなければマッチング以前の話です。自分が何者かを伝えられるようになった上で、会社と自分との相性を見る、というのがあるべき姿です。
そもそも、自分を見せることができない段階では、企業を選ぶことなんておこがましい、と思います。自分を見せてはじめて、企業研究してきた成果だったり、自分の考えだったりを伝えられます。
まとめ
以上、長々とお付き合い頂きありがとうございました。私は就活を通して大きく成長できたと感じています。そのような体験をできる人が一人でも増えれば、社会としてもメリットは大きいと思います。ぜひ悔いのない就活をできるように踏ん張りましょう!!