メモの魔力で自己分析したおかげで頭良くなった
前田裕二さんの「メモの魔力」の書評です。
この本は、社会人はもちろん、就活生にとってもすごく有効な本です。というより、就活生にこそ読んで欲しい本です。この本をまとめるなら、
「事実を抽象化し転用する、考え方のノウハウ」
が記されている本です。
こいつ何者だ、と思った人は就活の記録を読んでみてください。
メモの魔力との出会い
前田裕二のイメージ「チャラ男」⇒「師と呼びたい」
就活が本格的に始まる直前の冬頃。第一志望の企業のインターンシップには二度落選し、自身を失いかけていました。しかし、Youtubeで前田裕二さんの動画を見て、「頭の良い人だなあ~」と思いました。石原さとみの彼氏で、なんかちゃらそうな人としかイメージがなかったんですが、興味がわきました。そこから、前田裕二さんの著書「メモの魔力」を読んで、私の前田裕二さんに対するイメージは、「師と呼びたい」存在に変わりました。
メモの魔力の簡単な要約
本の内容はとてもシンプルです。メモの重要性を説いているのですが、そのメモのとり方がキーポイントです。
メモ帳を見開きで使います。左ページに事実を。右ページを半分に分けて、その左側に事実を抽象化します。
そして、その抽象化した考えを他のことに活かせないか、次に活かせないか、転用します。
- 事実をベースに
- 抽象化した考えを導き、
- 転用する
ことがこの本の本質です。これは、もちろんメモの書き方ではあるのですが、世の中のすべての考え方に通用すると思います。
論理的思考力(ロジカルシンキング)の一つの側面だと思います。
何を当たり前な、と思うかもしれませんが、意外とみんなできていないと思います。論理に飛躍があったり、そもそも事実ベースで考えられていない。
この本質について、具体例や考え方、その重要性を1冊を通して描かれています。
行動に移すか移さないか
他の書評(20文字でまとめる!)でも述べていますが、本を読んで行動することが最も大事です。行動に移さなければ、その読書はただの消費です。
前田裕二さんは、このメモを大学時代からずっと続けているそうです。この行動できるかできないか、が結局成長できるかできないかにつながると私は思います。前田裕二さんは、この考え方
- 事実をベースに
- 抽象化した考えを導き、
- 転用する
だけを伝える本でもよかったと思うし、そっちの方が汎用性が高い気がします。しかし、「メモを取る」というとても行動しやすい内容に落とし込んでくれています。
そこまで考えて、この「メモの魔力」という内容にしたんじゃないかと思い、さらに前田裕二さんを尊敬するばかりです。。。
結局、何が言いたいかと言うと、とりあえずやってみましょう。騙されたと思って。
自己分析していない就活生にこそ読んでほしい理由
冒頭にも申したように、この本は就活生こそ読むべきです。
自己分析とは、過去の自分から未来の自分を考えること
自己分析は何のためにやりますか?エントリーシートを書くため。やりたい職種を考えるため。いろいろあると思いますが、「メモの魔力」を読んだ私は
「過去の経験(事実)から自分がどういう人間なのかを考え(抽象)、どういう仕事をしたいか(転用)考えること」
だと思います。これを意識しているかしていないかで、エントリーシートの書き方も、企業選びも、面接での話も、すべて変わってくると思います。
過去の経験は変えられない事実
過去の経験は変えられない事実です。
「みんなに推薦されて、やりたくもない部活のキャプテンになった」「基本的に負けるのは悔しいけど、あの時は負けても悔しくなかった」など、いろいろな事実を書き出します。
理想は、小さい頃から順々に思い出していって、その一つ一つについて考えていくことです。
しかし、なかなか難しいので、まずは思い出しやすい直近のこと(大学や高校時代)のことから考えていきましょう。
経験してきたことというのは、そこにどんな背景があれ事実です。大事にしていきましょう。
事実から自分が何を考えているのか考える
その事実を抽象化します。例えば、上記の例の一つ「基本的に負けるのは悔しいけど、あの時は負けても悔しくなかった」で言えば、その悔しくなかった時を考えてみて、
「あれは高校の部活の引退のときだったな」
「なんで悔しくなかったんだろう」
「負けるとわかっていたから?すべてを出し切ったから?引退後を見据えていたから?」
「じゃあなんでそう思うと、悔しくないんだろう」
といった感じに、なぜなぜを繰り返し、できるだけ抽象化していきます。
自分のやりたいことを考える
そしてここから、じゃあ私は何を今後したいんだろう、と考えていきます。
「負けず嫌いではあるけど、トップを目指したいわけではない」という抽象化に落ち着いたとすると、「じゃあ大企業でほどほどに地位を築いて、家庭を大事にすればいいか」とか思ってもみない転用に行き着くこともあります。
このように考えることで、就活をしている周りの環境に流されることなく、自分の軸をしっかりと持つことができます。さらにそれは事実ベースなため、面接でも論理的に伝えることができる軸で、就職後のミスマッチもなくすことができると思います。
自己分析は間違っていても大丈夫
後から、その考えが甘かったり、間違っていたりしたことがわかっても大丈夫です。
結局は人生なんて、自己満足の世界で正解なんてのはありません。そのときに自分が納得して、進むことができればそれで幸せですし、そのときに必死に考えたことは必ずいつか役に立ちます。それほど深刻に考えずに、でも、真剣に考えることが大事です。
まとめ
就活生にこそ、この本を読んでほしい思いが伝わりましたでしょうか?事実ベースの考えは、社会に出ていく上で、すべてに活用できると思います。就活を就活のために終わらせるのではなく、人生のために有意義なことにしていきましょう。